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それまで黙っていたリサが、なにか言いかけたハルカを遮るように割って入った。
「…ルカさん。前からすっごい聞きたかったんですけど、そもそもなんでアタシがカシさんと付き合ってること、みんなに隠さないといけないんですか?」
「そ…それは、キャプテンのマリさんが…」
「じゃあ、マリさんが良いって言えば、隠さなくてもいいんですね」
「理由はそれだけじゃない…
ウチのエースのアンタにバスケに集中して欲しいって…」
「アタシ、ちゃんとやってます!」
リサが大声を出したのとほぼ同時にタカシとシンヤもやってきたので、ぎこちない気持ちのまま会話が終わる。
「お、ルカ、どうした?」
突然現れたハルカを見て、シンヤが話しかける。
そして、ハルカの足元に置かれたバッシュの入ったシューズケースに気づいた。
そして、ハルカとリサの二人のぎこちない雰囲気を感じたシンヤが声をかけた。
「バッシュ持ってきてるんなら、ルカも手伝ってくれよ。2対2の方がより実戦っぽくなるし」
「う…うん。私も入っていいの?」
ハルカが遠慮がちにタカシとリサの顔を伺う。
タカシは「シンヤがいいならいいんじゃない?」とあっさり了承した。
リサは、ちょっぴり不服そうだが、タカシとシンヤが了承している以上、何も言わず、無言で頷く。
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