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「アレ」
私は首を傾げた。
……好きな人?
誰が誰を。
私と、神保君。
どっちが、どっちを。
私が。神保君のことを。好、き……?
「いーんちょ?」
急に黙ってしまった私の顔を、神保君が覗きこんできた。
「うわわわっ、」
私は近さにドギマギして、ついでに真っ赤になった自覚があった。
「なんだよ、どうしたんだよ」
益々近づいてくる神保君に耐えきれずに叫んだ。
「そこにっ、でっかい蛾がっ」
「蛾ぁ?何処に」
神保君が後ろを向いた瞬間、私は逃げ出した。
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