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そんな男女の恋愛のやりとりに全く慣れてない私は、ドギマギしていた。
そんな私とは違って、なんとも涼のこなれた対応。
涼っていつのまに・・・。
小さい頃は、サッカー馬鹿のように男子とサッカーの話題しかしてなかったような男の子だったのに。
告白シーンが終わって、その場からひっそりと離れた後、「モテる男は罪だよねー。」と何かのドラマのセリフのように絵美ちゃんが呟いてる。
うん、うん、と首を縦に振るしかない私。
「最近、山城君の人気うなぎ登りらしいよ。」
絵美ちゃんの発言に、「えっ、そうなの?」と目をパチクリさせた。
「放課後、山城君を見ようとサッカー部を見に来る女子が日に日に増えてるらしいよ。あのスペックの高さに、さらに硬派の雰囲気がたまらないらしいよ。」
そういえば、教室の廊下にも涼を見に来る他のクラスの女の子たちが増えた気がする。
「彼女いないから、狙ってる子多いんじゃない?ミクもうかうかしてられないよ。」
「ど、ど、どうして私?!」
動揺する私に絵美ちゃんは、ニタッと意味ありげに微笑んでる。
「そのうち、わかるんじゃない?」
そう絵美ちゃんが答えた頃には、私たちは教室に到着した。
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