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平成28年5月
梅雨に入る一か月前のことだ。
お兄ちゃんと出会ったのは。
私がお兄ちゃんと呼んでいる人は、本当のお兄ちゃんではない。
元々は塾の先生だ。
ある日の事、その日は塾は本当は休みだった。
しかし、担当の先生が授業をいれていたため、塾へ行った。
しかし、担当の先生は来ることがなく、お兄ちゃんに言った。
すると、電話をしてくれた。
兄「もしもし、俺だ。今、明莉が来てるのだが今日、授業入ってただろ。」
担当「え!そうでしたっけ?」
兄「今、どこだ?」
担当「東京です。」
兄「まじかよ。今日は俺がやっておく。明莉が怒ってるから、後で謝れよ。」
担当「わかりました。すみません。」
兄「じゃ、今日はやっておくから。」
担当「はい。よろしくお願いします。」
兄「じゃ、またな。」
そう言ってお兄ちゃんは電話をきる。
兄「今日は、俺が授業してやるから安心しろ。」
私「うん!ありがとう!」
授業は80分に渡った。
iPadを使って説明をしてくれた。
でも、その時のお兄ちゃんは、すごく真剣だけど、あたりまえだけど。
だけど、怖かった。
もう、この人には教わりたくないって、思ってしまった。
だけど、それからというものの、ほぼ毎回のように授業を見に来ていた。
最初は何で?と疑問を感じていたものの、月日が流れるにつれ、それがあたりまえのようになっていた。
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