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　「ちゃんとご飯食べて着替えてからね」
恐らく娘も起きて間もない。髪の毛に寝起き後特有のカールが随所に見られた。娘の好きな食べ物はヨーグルトだ。乳製品は馴染みやすいのか、多いときで一日三個すなわち一パック食べてしまう。朝だけで二個食べることはよくある。たまに三十九度の熱を出すが、ヨーグルトはよく食べる。その結果かどうかは知らないが、翌日には何事もなかったかのように回復する。

　今の私は熱はないが明らかに不調だ。ロサンゼルスから一時帰国していた会社の同期と日本酒を飲みすぎた。散歩のことを軽視していたことに反省。

　娘がうつ伏せで寝ているとこに背中に乗って来た。明らかにプレッシャーをかけてきている。
「だから、ご飯食べてからだよ」
そう言って体に鞭を打って体を軽く起こそうとしたところ、背中に乗っていた娘が布団に転がった。 「へへへ」 と、自然な笑顔を見せた。まだ言葉は発さないが、表情で全てわかる。このやり取りも今だけだろう。空気をよんでほしいがでもこれも今のうちだけ、このマイナスとプラスが交錯して打ち消し合い、無の心地よい状態になった。