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　七月の太陽の強い日差しが、東京に向けられている。ここのところ特に強烈だ。
湿気もあり、はっきり言って外に出るのは不快極まりない。
　しかし、娘には関係ない。
土曜の朝七時半、寝ている若干二日酔いの私の上半身を揺さぶる。まだ一歳と九ヶ月。言葉は片言だけ。
「パパ、く！」
パパとは私の方を向いて明確に言ってくれる。ここでいる「く」は「行く」を意味で差し支えないだろう。散歩に出かけようという意味だ。しかし、まだ完全に眠りから覚めてないので、もう少し空気をよんでほしいな。当然それが伝わらないのが一歳半なのは理解している。
　そんな娘が何より愛おしい。親なら当たり前だし親バカと思われても仕方ないが、ここはあえて強調しておきたい。