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うちはイケメン
その電話は突然やってきた。
「はい、西根動物病院です」ハムテルが電話を取った。
「ハムテルお願いします」
「ハムテルですが・・・」
「あなたは今年ついてるわ」
「はぁ?」
「にゃ~んにゃ~ん」
いきなり、ジニーが受話器に飛びつく。
「ジニー?元気してるん?」
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃ」
「仕事中の電話は短くや」
ミケはジニーに体当たり!
「姐さんすんません」
返事だけはいいジニーだった。
そこへちびミケがタックル、ジニーから受話器を奪い話し込む。
「そう、今ジニーがお世話してるちびちゃんね。私には見える!!!あんたは三毛猫!」
受話器からの声はあのカリスマ占い師にしてジニーの育ての親でハムテルの幼なじみのみーちゃんだった。
「うちにも電話さしてぇな」
今度はミケがタックル!!
ドタン、ドタン、受話器はテーブルの上を転がる。
「みんな、いい子やね、ハムテルに代わってね」
みーちゃんの猫なで声にジニーはさらに受話器を離さない。
「おばあはん、ずるい!!」
受話器を取り上げる祖母に猫らのブーイング。
「変わりました、いつも、ハムテルがお世話になってます」
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