うちはイケメン

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ミケは猫用ドレスのつってあるクローゼットの中をうろうろしながら言った。 ぢつはここだけの話、西根動物病院の裏家業は西根動物フォトショップだった。 話せば長くなるが、開院のさいに動物のドレスなどを置かせてくれと言われ断われきれず服をみんな買い叩き、動物病院と反対の玄関のほうの一室で、もちろんおばあさんが社長で写真館をしてる。 そして、もちろんおばあさんは何もしない。 暇な時だけやってる写真館、こちらはもちろん予約制だった。 「ミケは美人だから、何も着ないほうがいいと思うけど・・・」 「写真撮るんやったら、なんか着たほうがええやろ、イケメンて、イケてるメンバーやろ、やっぱりめだたなあかんやろ?」 ミケはイケメンの意味がわからないのだった、猫だからしかたないが。 今日早く帰ってしまった漆原や早く寝ると部屋に消えた祖母も同じDNAみたいだから、今日は散髪屋に行ったり、着物をだしたりしてるのだろうか? だろうな・・・ 「姐さんはミケ猫やから柄物は顔負けするから、赤かネイビーがええんとちゃうか?」 ハムテルは一緒についてきたジニーに言った。 「ジニー、みーちゃんに写真送るからどれか着ないか」 「ミケはグルーミングしておいで、寝ぐせついてるから」     
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