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これまで静かに話に聞き入っていた涼子が口を開いた。
「男の人ってズルイよね。不倫や浮気だってやりたい放題。
でも、私からしたら、不倫でも浮気でも風俗でも、肉体を絡めあう以上
全て同じよ。」
不倫を肯定するような、涼子の発言に二人は嫌悪感を抱いていた。
「勘違いしないでね。別に不倫を肯定している訳ではないの。
ただ、男の魅力を引き出すためにはとても大切な事だと思うの。
男なんて単純よ。出すもの出したらそれで終わり。
でもね、その行為が新しいエネルギーになって、いい仕事もできるし
男性としてのより深い風格を作り上げる」
涼子の自論に過ぎないけれど、彼女の伝えたいことも
少し理解できるような気を抱き始めていた矢先、
涼子の口から、心の奥に突き刺さる核心を突かれた。
「あなた達、今ここで下着姿になれる?」
「どうせ安物の色気の無い下着付けてるんでしょ。
殆どの女性は人生のパートナーを見つけたあと、ただの女になるのよ。
その時点で、女性を捨ててる。
そんな女に、男性が魅力を感じると思う?
ましてや一番身近にいる存在のパートナーが!」
二人の身にも思い当たることがあったのか、
何も言葉を発することができなかった。
「私が日本に戻って来た理由教えてあげるわ」
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