3.美しい剣士

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「折れたくて折れてるわけじゃねぇ!」 「私の心より折れやすいなんて最低」 「お前の心のもちようなんてわからねぇよ!」 気づくと七花の頭上にゴーレムの右足があった。 「避けろ!七花」 七花は思いっきり前方に飛び込んだ。 間一髪で避けたが、ゴーレムの右足が地面を砕いた衝撃が彼女を襲った。 「んっ!」 前転で転がる七花。数回転したとこで止まったが、立ち上がれなかった。 「これはまずい。どうしよう…」 剣(隼一郎)は光に包まれ元通りになっていった。 「七花。ほら、よくこういうやつってさ、無茶苦茶硬いけど関節部分はお留守ってよくあるじゃん。そこを狙ってみれば?」 「わかった。やってみる」 再び駆け出した七花。 ゴーレムはそれを見て、右腕で殴りかかってきた。 「ふっ!」 それを軽々避けると、彼女はそのままゴーレムの右腕に乗り頭目掛けて走って行く。 グルルルル。 ゴーレムはその美しい剣士に顔を向ける。 「ここならどう?」 また飛び上がった七花、片手で持った剣(隼一郎)の剣先を天高く掲げ、視線をゴーレムの方に。 そのまま体を斜めに捻ると、今度は縦回転しつつ、ゴーレムの肩関節に一太刀食らわせた。 凄まじい斬撃はゴーレムの後ろの壁まで到達するほどだった。 「あぁ……」     
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