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「折れたくて折れてるわけじゃねぇ!」
「私の心より折れやすいなんて最低」
「お前の心のもちようなんてわからねぇよ!」
気づくと七花の頭上にゴーレムの右足があった。
「避けろ!七花」
七花は思いっきり前方に飛び込んだ。
間一髪で避けたが、ゴーレムの右足が地面を砕いた衝撃が彼女を襲った。
「んっ!」
前転で転がる七花。数回転したとこで止まったが、立ち上がれなかった。
「これはまずい。どうしよう…」
剣(隼一郎)は光に包まれ元通りになっていった。
「七花。ほら、よくこういうやつってさ、無茶苦茶硬いけど関節部分はお留守ってよくあるじゃん。そこを狙ってみれば?」
「わかった。やってみる」
再び駆け出した七花。
ゴーレムはそれを見て、右腕で殴りかかってきた。
「ふっ!」
それを軽々避けると、彼女はそのままゴーレムの右腕に乗り頭目掛けて走って行く。
グルルルル。
ゴーレムはその美しい剣士に顔を向ける。
「ここならどう?」
また飛び上がった七花、片手で持った剣(隼一郎)の剣先を天高く掲げ、視線をゴーレムの方に。
そのまま体を斜めに捻ると、今度は縦回転しつつ、ゴーレムの肩関節に一太刀食らわせた。
凄まじい斬撃はゴーレムの後ろの壁まで到達するほどだった。
「あぁ……」
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