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「浮いてる!?」
「えっ!?また声が……」
また思わず声を出してしまった隼一郎。
「この聖剣から聞こえた……ような」
少女はさすがに気づいたようだ。
「ど……どうも」
「剣がしゃべった!?」
「あの……、えーなんと説明すれば…いいやら。元は人間……なんですよ。はい」
「私みたいに神って人からここで魔王倒してくれって感じですか?」
以外なことに少女は、驚きはしたものの怖がったりはしなかった。
「あ、そうですそうです!俺は神城隼一郎、ちなみに17歳です。よろしく」
「私は宮島七花。同じく17歳。よろしく」
自己紹介が終わると―。
「ん?なんか体が熱い……」
剣(隼一郎)を光が包んだ。
折れて台座に刺さったままの剣先が、光の粒となって蒸発すると、七花の持っているもう片方(隼一郎)の折れた先に、それが集まっていった。
しばらくすると剣は元通り、あたかも台座から抜いたかのようになった。
ちなみにこれが隼一郎の特殊能力。
折れると強くなって復活する剣なのである。
「まぁ、まぁ~こういうのもなんだが、俺はこんな状態だ。剣だけでは当然なにもできない。だから俺を……その…使ってくれないか?」
七花が少し固まったようにも見えたが、
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