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あらすじ
時はIT戦国時代!
情報通信技術が高度に発展した我が国において、ケータイやタブレットなどのサービスを取り扱う移動体通信事業者(いわゆるモバイル企業)は、そのシェアを巡って日々熾烈な争いを繰り広げていた。
その争いとは、文字通りの戦闘である。IGA《いが》、FUMA《ふーま》といった国内のモバイル企業は、古来より伝わる情報戦略集団・忍者を雇用し、彼らは最先端の忍術である「モバイル忍法」を駆使し勝敗を決する。
勝てば自社の通信エリアは拡大。敗れれば縮小。容赦の無い企業戦争に、本編のヒロインである出雲真奈は身を投じることになる。FUMAの忍びの首領の娘である彼女は、父の形見であるガラケー「疾風丸」を武器に、第21代目風魔小太郎として忍びたちとの戦いを強いられることになる。
当初はなれない戦いに戸惑う真奈であったが、電源入道との初陣を皮切りに、ハッタリ半蔵や隠れ才蔵との死闘を、仲間たちに支えられながら切り抜けていく。さらには企業を追われた抜け忍・課金固辞らとの出会いを経て、この争いの原因がFUMAにあったことを知ると、争いを終わらせるため、両社の橋渡し役となることを決意する。
しかし、IGAとFUMAに雪解けムードが漂いはじめた矢先、外資系新興企業KOGA《こーが》が、両社に対して宣戦布告を行う。自社の通信網を持たない(いわゆる格安SIM)彼らの目的は、エリアの拡大ではなく、FUMAおよびIGAの通信網の乗っ取りであった。
ハッキングにより命綱とも言える電波を封じられたFUMAとIGAは、連合を組み忍法なしでKOGAに対抗するも、瞬く間に追い詰められていく。しかし絶体絶命の危機に課金固辞が現れ、自らの肉体を無線ルーター化する「汎神遍在の術」を発動。連合軍は逆転勝利を収める。
最終決戦後、課金固辞は消滅。真奈は平和を取り戻した日本をあとにし、海外留学ヘ旅立つ決意をする。今は電波としてそこかしこを飛び交っているであろう、課金固辞の肉体を甦らせる力と技を身に着けるために。
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