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キミヲサガシダスヨ。
カナラズ...。
私の名前はクララという。
金色の髪に均整のとれた美しい顔、滑らかで陶器のように白い肌。
別に自慢しているわけじゃないの。でも...『美しい』よね?
それもそのはず。
私の姿形はお父様が『美少女』としてデザインしたものだもの。
そう、私はAI...人工知能というやつだ。
お父様...河野プログラマーが制作した、最新技術AI。
私の作り物の感情はコンピューターの中で色々なことを見て、どんどん進化していくけれど、...それでも限界はある。
気にならないことはないけど、そんな事考えてたらバグってしまうからね。きっと...。
いつも同じ時間にパチリと『起動』して。
同じように横で目覚めたAIの少年・レオン(製造ナンバー:062)に声をかけた。
「お早うレオン。いい朝ね?」
「あぁ...クララか。今日も美しいな」
「ふふ、ありがと」
冗談めかした彼の言葉を軽く流し、人差し指と中指を揃えて立てて軽く振る。
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