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久々のお父様からの『指令』...。
少々残酷かもしれないそれを、私もレオンも何も言わずに受け入れる。
...さぁ、始めなきゃね。
お父様がディスプレイの前を去ったのを確認すると、私は深い深い電脳の海に飛び込んだ。
大量の情報処理を済ませていたらいつの間にか夕方で、私は一旦メインコンピューターに戻ることにした。
AIには『疲れる』ということは無いはずだけど...根を詰めたら疲労感のようなものが芽生える。これもプログラミング通りなのだろうけど。
ディスプレイにはレオンが戻ってきていて、データを取得して『食事』中だった。
ふむ...私も何か食べようかしら。もう夕飯時だもんね。
データベースを解析すると美味しそうなオムライスを見つけたので、別のところで見つけたクラムチャウダーとセットにして頂くことにする。
うーん...美味しい。
「お疲れ、クララ。そっちはどうだ?」
食事を終えたレオンが尋ねてくる。
私は小さく肩をすくめてみせた。
「なかなか難しいわよ、今回の案件...データ解析機能をもう少し強化しなきゃいけないかも。レオンは?」
「俺のところも結構苦戦中でな...でもまぁ父さんの頼みだから。どんなことをしてでもやり遂げる気でいる」
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