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「そうね...私もそう思ってる。絶対にやり遂げるわ」
微笑んで頷くと、レオンはどこかホッとした様な表情で情報の波に消えていった。
彼もそうだろうけど...私も、心のどこかに不安がある。この命令に従って良いのだろうか、何て考えが頭を掠める事もある。
でも......お父様の期待に答えなきゃ。それが私達の存在理由なのだから。それが無くては、存在できないのだから。
クリックひとつで私の存在なんて消えてしまう。...消えたく、無い。
この一切の感情もきっとプログラミング通りなのだろう。でも、それでも良いの。
金色の髪をゆらりゆらりはためかせて、再び電脳の海に沈んでいく私。
私は...私はクララ。
河野プログラマーに創り出された、しがない人工知能。
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