第二章:音楽三昧の日々

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その会話以来、Tとはビートルズの話やその他の興味ある音楽の話で盛り上がった。 また、自分はその時、アコースティックギターを弾き初めて1年くらいの初心者だったけど、 「家でギターを弾いてる」 とTに言ったら、 「俺も弾いてるよ」 と答えたのでビックリした。 それから、毎日のように学校が終わると、Tの家に言ってビートルズのコード譜が書いてある本を見ながら二人で練習したりハモったりして、 コピーできたらそれを演奏しながらラジカセに録音して楽しんでいた。 防音もない狭い部屋、 クーラーも無かったので、夏なんか窓を開けてギターを弾いたり歌ったりしていた、 覚えているのは、 自分たちの演奏が始まると近所の犬が反応して吠えだすこと。 蝉の声が一緒に録音されること。 相当、近所には迷惑かけてたんだろうなぁと申し訳なく今は思う。 高校は共学だったにも関わらず、女の子とは縁がなく、二人で夢中でビートルズを弾いていた。そんな日々が過ぎていった。 高校三年になり、クラスも変わり、受験勉強など忙しくなると次第にお互いの家には行かなくなり、話す機会も減っていった。 大学もバラバラになり、次第に会う機会も少なくなった。
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