10.番犬との約束

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「っ……、」 メルが初めて見せた淡い笑み、それにレオンは息を呑み、微かにふわふわ尻尾を揺らす姿に目が釘付けになってしまいます。 しかし、驚いたのはレオンだけではなく、そっと見守っていたルカたちも同じで。 「凄い…初対面なのにあの子とちゃんと会話(?)ができてる。何だかんだで、私たちより早く気を許されてるんじゃないかい?相性が良いようで良かったよ、流石はレオンだ。…彼が子供の思考回路を理解できるのか、頭が子供のままなのかはわからないけど」 「…ああやって説明してやれば良かったのか」 片方は感心と少しの揶揄いを含んだ声で。片方は言葉の通り真面目な声と表情で、言葉を交わしており。 その話を聞いているうちに我に返ったレオンが、軋む首を動かし…メルの笑顔の可愛らしさにやられてしまったのでしょうか。 ほんのり目尻を赤くしながら、エディに噛み付くように口を開きます。
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