第3章 深紅の塔(クリムゾン・タワー)

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 あるグレネードを粉々に破壊した。次にミニガンは射線を大きく変更する。  その先にはもう一台の大型トラックが見えた。トラックから出てくるもう  一体の強化外骨格に向かって多量の弾丸を浴びせる。     弾丸は右手に持った対物ライフルと左肩のグレネードに集中する。  トラックからスロープを降りて出てくるところを狙い撃ちされなすすべもなく  武器は破壊された。  「くそ!」  2人を助けに行こうとしたビリーは先手を取られ焦った。まさかあの爆発  から攻撃がくるとは想定してなかったからだ。救出を優先したため正面から  警戒せずトラックを降りたのである。迂闊としか言えなかった。  だが彼が行かないと2人を助けることはできない。ビリーは態勢を  立て直し武器を破壊されなからもあえてそのまま前進した。両手をクロスする  ように顔面を守りゆっくりと歩を進める。だがそれ以上銃弾が飛ぶことは  なかった。     黒い髑髏はミニガンをその場に落とし背を向けてゆっくりとエレベーターの  方に歩いていった。そしてビリーと彼の外骨格から中継された画像を  見たジェイクはその姿に心底驚愕した。                          
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