第4章 帰還せしモノ

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  その画像を見た瞬間博士の顔が輝く。   「そうか……やはり間違ってなかったのか……。」      画像に映るのは立ちすくむ一人の少女。だが博士が注目したのは   少女の右腕だった。血糊はあったが拡大すると傷がふさがっていた。   その事実が博士を歓喜の表情にさせる。   「確証はないといったな……どうすればいい?」   博士は発光する液体に向かって話しかける。      「彼に……確かめて……もらう……今……どこに……」   液体からの声はラジオ放送のように曇って聞こえる。   博士はその答えを聞き顔をしかめた。   「呼び戻すということか……仕方がない。だがその前に……」       博士は再び端末を手に取った。そして端末を耳に当て話し出した。   同時刻、薄汚い部屋で男が携帯端末に向かって叫ぶ。   「打ち切りってどういうことですか!」   「先ほど言った通りだ。調査はこれで終了とする。いままで    ご苦労だった。最後の仕事分は後程振り込ませてもらう。」   「しかし…報告した通りあの子はちょっと普通じゃないですよ。    さらに調査が必要ではないかと思いますが。」     
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