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「要求多すぎない?うーん……」
花蓮は頭の上に目線を向けてなにかいいアイデアがないか考える。
すると頭の上に電球が光ったかのように目を見開き指を鳴らした。
「ちょうどいいかも。ちょっと付き合って」
花蓮は透馬の腕をつかんで引っ張っていった。
2人の向かった先は教室のあるメインの校舎から離れた
別館だった。いろいろな特別教室があり各目的で生徒たちが
移動して授業を受けるところだ。階段を上り廊下の奥まで
歩いていく。やがてある部屋の前に立った。扉ごしに管楽器の
ハーモニーが聞こえる。
「音楽室、なるほど吹奏楽部か……しかし絶賛活動中じゃないか?」
「違うよ。この奥」
花蓮は音楽室の扉から離れたところにある部屋を指さす。そこまで
歩いていくと扉の上のパネルには【倉庫】と表示されている。
「倉庫?」
「ちょっと部室が確保できなくて……先生にお願いしてもらったの」
花蓮は扉の前に触れると扉がゆっくりと開き中に足を踏み入れる。
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