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『・・つまり俺は最下層の者ってことか・・』
岐司はどうやら自分の罪業を把握していると思って間違いない。
更にはどう考えても自分はその下層のレベルに属するのは疑いようもない。
それなら転生の条件も天を仰ぎたくなるようなものとなるだろう。
「岐司さん、気を悪くしないでください。・・疑う訳ではないんですが私はあなたと初めて対面しています。それなのに正確に私の生前の行い総てが把握できるとは思えないのですが・・」
「確かに初対面で見た目も子供の私に信用はないでしょう。ごもっともです。」
岐司は気を悪くするどころか照れたような嫌みのない笑顔で配慮が足りなかったと言わんばかりに頭を下げた。
研次は自分に手番が回ってきたことを確信した。ここが勝負所である。
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