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英雄とわざわざ言うのだからその活躍は華々しくなくてはならない。また、精神面も良好である必要があり、エリックはその愚直なまでに真っ直ぐな正義感を利用されたのだった。
アニメやマンガの主人公のように彼は祖国と両親を国連に奪われ、レクイエムと国連の戦闘中に"仕組まれた偶然"から特騎使いとして戦いに身を投じることとなった。
ここまで来れば英雄や主人公によくあるように、単騎で戦局をひっくり返すであろうということは誰でも察しがつくと思う。
それによって大衆は「正義の英雄とその仲間たち」ということでレクイエムを受け入れるだろう。
その始まりの一歩として中東戦線での作戦行動が開始されたのである。あそこはそれなりに長く戦闘が続いていたし、化石燃料も手に入るので制圧するには絶好の地域だったのだ。
「しかしまァ、癪ッスね。手柄はみーんな英雄様んとこに盗られちゃうんスから。」
「マツ、それは仕方ないことです。私達はあくまでも目立ってはいけない特殊部隊、黙って敵を倒せばよいのです。」
宣伝中だろうと彼らの作戦は終わらない。
次は国連本部で行われる国際会議強襲だ。
迅速かつ慎重にこの戦争を最終決戦まで持って行き、一刻も早くレクイエムの悲願を達成しなければならない。
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