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病室の扉が開く音がして顔を向けると、花瓶を抱えた妻と目が合った。妻の目から、見る見るうちに涙が溢れる。 ああ。もしかして、何日か寝込んでいたのか、俺は。 口を開くと、掠れた声が出た。 「なあ、今度ばあちゃんちに墓参りに行かないか」
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