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「そうよね、ごめんなさい。だけど、私たちしかいない時は、以前の感じでもいいのよ? リビエラもその方が気が楽でしょう?」
リビエラが少しだけ考えるような素振りを見せました。
「宜しいのですか?」
「もちろん」
「……本当に?」
「私がいいと言っているのだから、気にする必要はないわ」
リーゼロッテが屈託のない笑顔をリビエラに向けると、彼女は私の方をちらりと見て、それからまたリーゼロッテを見ました。
「私が以前リーゼロッテ様とお会いした時のような振る舞いをするということは――こんなことをする可能性もあるけど、いいの~?」
言い終わるよりも先にリビエラは席を立ち、私の隣に座ったかと思うと、私の左腕に抱きついてきました。
「な……っ!?」
リーゼロッテがその蒼い瞳を大きく見開いて、ありえないほど狼狽えています。
これは――楽しんでいますね。
リビエラの目は先程とは違い試すような、それでいて面白がっているように見えました。
すると、リーゼロッテは何を思ったのか、私の右腕に抱きついてきたではありませんか。
「駄目よ! 絶対に駄目! あ、アデルは私のなんだからっ!!」
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