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第１章 出会い

アメリカ イリノイ州 スキットフィールド。

朝の爽やかな太陽の暖かさが体を包み込む。
起きてから少しストレッチをしてからランニング用の服に着替えて家を出る。

7月の気温は平均28℃。
この日は朝から20℃を越えている。

最初は軽めに町の雰囲気を見ながら走る。
信号を４つほど越えるといつもランニングコースにしている自然公園が見えてくるのだ。

『やあ、ロブ！』

ミッチ・マクブレイヤーは少し短めな茶髪の髪を手で整えながら、友人のロブ・リッチーに声を掛ける。

ロブはスキンヘッドで黒いランニングシャツ、ランニングズボンに日射しを遮るためのサングラスを身に付けている。

『よおミッチ！調子はどうだい？』

『いつもと変わらないよ。もしよければダニーの店で食べないか？今日は奢るよ』

ダニーの店とは、このスキットフィールドで30年以上経営している老舗のレストランである。

『そうだな、グレイシーも一緒で良いか？今から会う約束をしているんだけど』

『かまわないよ、じゃあ30分後ぐらいに店で会おう』

『了解！じゃあまた後で』

ロブと別れたミッチは、再び公園の中をランニングするべく走り出した。