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店のドアを引くと、カランカランとドアベルが鳴る。
ダニーの店にあるドアベルはアンティーク調の真鍮性である。
『いらっしゃい。やあミッチたちか。おや?そこのお嬢さんは?』
店主であるダニーは黒縁の大きなメガネをかけ、白い髭を生やしている。
温厚な性格で町のおじいさんと評判である。
『さっきランニング途中で会ったんだよ。カナって言うんだ』
『はじめまして』
『こちらこそはじめまして。日本人かな?留学生って感じかな』
『そうです。ミッチに誘われたんです。町でいちばん美味しいフレンチトーストが食べられると聞いたんです』
『ハハハ!ミッチは小さい頃からうちのフレンチトーストを食べていたからね。特別にサービスしようかな?』
『おいおい!俺とグレイシーも昔から来てるだろう!』
『ロブは食べられれば何でも良いんじゃないの?』
グレイシーのイタズラな笑みに、ロブは慌てて反論する。
『おいおい勘弁してくれよ!みんな酷いなぁ』
『ハハハ!さぁさぁ、新しいゲストと君たちには特別にサービスしてあげるよ!早く座ってな!』
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