活写

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 牧野先輩は、相変わらず僕をそっくりに描いてくれない。  描かれる僕の絵はいつもどこか違う。  笑ってたり、怒ってる風だったり、元気そうだったり、無表情だったり、幸せそうだったり。  先輩は僕の知らない僕を教えてくれる。  そしてそれらの絵は、必ず数年後に、そっくりな僕の絵になっていた。 了
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