良心に背き続けた男

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『こいつさえいなければ・・』 そんな思いを美智枝に向けながら“ロス疑惑”や類似事件をネットで検索しては更なる悪事を画策するが決め手に欠けて溜め息をつく。 そんなある日、帰宅した彼に美智枝が詰め寄った。 真知子との関係がバレたのだ。 研次の前には興信所からの資料が置かれ、美智枝は溜め込んだ怒りを吐き出す。 研次がそうであるように彼女もまた彼に愛想を尽かしてした。 だからこの行動は研次の更正が目的ではない。 研次の憎悪は鏡のように今、自分に向けられ、今度は彼女が容赦なく身ぐるみを剥がしにかかる。
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