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真知子はママを除く他のホステスの中では少し年配で店ではチーママのような役割だった。
それ故に“オバサン”的なネタで客や他のホステスから弄(いじ)られていたが自分でもそれを広げて店の雰囲気を明るいものにしていた。
『俺は彼女が好きだったのか・・』
いつも朗(ほがら)らかで誰にでも優しく、気遣いも細やかな真知子に研次は恋心を抱いていたが実感していなかった。いや、本当は分かっていたのだが彼女は水商売のプロであり、その経験値の高さから全ては営業トークだと潜在的に言い聞かせていたこともそれをぼやかしていた。
ただ、そんな分かりきった気持ちを実感するのに彼は確認作業のように何度もHeavenに足を運んだ。
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