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彩は、みるきぃの好意的な反応が嬉しくなりつつ、最近気づいた恋心と、一緒に飲みに行ったり、ドライブしたり、相談に乗ってくれたり、相手が独占欲の塊だったり…晃の名前や職業などは伏せて、出会いから現在までの状況を詳しく説明した。
それを真剣にうなずきつつ、時折、何かを考えるよう上を向いたりしながら聞いてくれていた。
そして彩の話を一通り聞いてくれた後、みるきぃは深呼吸をした上で口を開く。
「あの……そ、それって……黒須さんの事好きですよ」
「どこがです?僕が惚れられる要素はないし。僕ってイケメンでもないですし」
「え……?なにを言ってるんです?イケメンとかは関係なくて、相手は、ぜ、全部好きなんじゃないですか?」
「はい?」
「両想いしか考えらんないんですけどぉー。」
彩は、みるきぃの言葉にビックリして口が開きっぱなしになってしまう。
そんな都合よく晃と両思いなんて考えられないと思った。
「そんなこと……」
「いや、絶対そうですって。なんなら、林さんにも聞いてみます?」
「真治は否定するって。友達としては好かれてるって自覚あるんですけど、恋愛とは違う気がします」
「なんでですか?」
みるきぃには、肝心な事を伝えてない。
僕らは、男同士だってことを。
みるきぃは、偏見がないと言 ってた。それを伝えてもなお、両思いって言ってくれるのだろうか。不安になりながら、みるきぃに伝えた……。
みるきぃは、彩の言葉を聞いて『男同士だとしてもですよ』と彩に優しい眼差しをむけながら、笑顔でそう言った。
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