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結局1時間程の残業を余儀なくされたが、金曜日だしそろそろ仕事を切り上げようと思っていた瞬間、1通のメールが届いた。
クリックして開いてみた宛先を見た瞬間、心臓がバクバクした。
(せ、専務だ・・・)
『月曜日は、急にすまなかった。
サンフランシスコから帰ってきて中々ご飯にいく友達もいないので、誘ってみたのだが、驚かせて申し訳なかった。 東郷 晃』
(こ、これは返事した方がいいのだろうか。社内メールだし、一応専務だから返事した方がいいよね)
『こちらこそ、金曜日と月曜日のご無礼失礼いたしました。
専務とは住む世界も違いますし、重役と一社員という立場も違いますので、
誘っていただきありがたかったのですが、お断りさせていただきました。
今後とも、東郷グループの社員として仕事を頑張りますので、今後ともよろしくお願いします 黒須 彩 』
(このくらいでいいかな。あたりさわりない文章だし。えぇい!)
勢いよく送信ボタンをクリックした。
これで、専務と僕との繋がりはなくなったはずと、彩はホッと胸を撫でおろした。
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