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一年前、そもそも叶多がこの学校に転入してくるきっかけになった正人の事故のことから始まり、叶多と過ごしたみんなとの思い出。叶多との記憶。
ただ、颯真の話はやはり二人にはあまりピンとこなかったようで、内容が先日のタイムスリップの所まで来た時点で、とうとう大和が音を上げた。
「いやいやいや、さすがにそれはありえねえって」
「でも本当なんだって。信じてくれよ」
大和の表情は、もう胡散臭さを通り過ぎた不審にしか見えない。
「信じられるかよ、んなの。時間を超えて本来死ぬはずだった奴の命を救った? お前、頭でも打ってとうとうイかれたか?」
「違うっつってんだろ!」
「まあまあ」
睨み合いを始めた二人の間に結月が割って入り、苦笑を浮かべた。
「だとしてもタイムスリップとは随分とSFまがいのことを言うんだな。もっとお前は現実主義者だと思っていたが」
「充分現実主義者だよ、俺は。理論上タイムマシンは作れるって考える程度にはな」
颯真が吐き捨てるようにそう言った瞬間、三人は同時にピタッと動きを止めた。
「…………あれ?」
「……今のって……」
三人三様に記憶の渦が頭の中を駆け巡る。
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