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プロローグ
魔王の名はドラクロワ。
この星をほぼ掌握していた。
もはや数年前から人間達は全く脅威ではなくなった。
大陸各地の要所要所に魔戦将軍の城も築き、荒野から山岳に至るまで強力な魔物も配置してあり、後は有能な幹部に任せてある。
だが、それがドラクロワには不満であった。
もはやこの星は、クリアして最高レベルに達し、やり混み要素も追求し尽くしたゲームのようなもの。
この美しい魔王にやることは何もないのだ。
魔王様最高です!!強いです!!は、もはや当たり前過ぎて誰も言ってはくれない。
かといって自分から、我を褒め称えよ!とはプライドが邪魔して言えない。
気まぐれに人間の王都に攻めこんで殲滅させてもよいが、人間がいなくなれば部下達は内乱を起こし出すだろう。
人間の冒険者達と戦う楽しみがなくなれば魔族、モンスターには本当に刺激のない生活が待っている。
そこでドラクロワはある日思い立ち、魔界伝来の最強の装備を持ち出し、素性を隠し、そこそこ拓けた地方の街、ジュジオンの冒険者ギルドに来ていた。
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