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妻のまつ病室につき、ドアの前に立ったとき僕は、
部屋の様子を怪しく思った。ひっそりしている。
なんだか、病院だからとというばかりでは無く声がしない、やけに寂しい。
のんきな僕も、だんだん不安になって来た。
廊下で逢った若い看護婦をつかまえて、
何かあったのか、自分はここの女性の夫で、生まれそうだというから急いできたのだ。
と質問した。若い看護婦は、ハッとしたようにこたえた。
「分娩室は行かれましたか?」
どうも話を聞くに病室で出産するわけではないらしいのだ。
僕は赤面した。
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