エピローグ 22歳 10月

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電車から見える高層ビル群を見つめる。 私が住んでいる街とは真反対の景色。 駅に着き電車から降りる。 私は尚子からのメールを確認し、指示された通りに歩を進める。 付き合って1年以上経った私たちの関係は安定していたが、実は遠距離恋愛になっていた。 尚子は短大を卒業し、4月から今私が来ている遠い街に住み始めた。 私は尚子が住んでいるアパートに向かっているところだ。 当初は遠距離になってしまうことが単純に嫌で猛反対していた私も、彼女の熱意に負けた。 尚子は歌手を目指していた。
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