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朝ご飯は尚子が作ってくれた。
ご飯を食べながら、私は大事な話があったので切り出した。
「尚子さ、もう地元には帰ってこない?」
「…うん。そのつもり。」
「だよね。…私さ、あと2年くらいしたら会社辞めて、こっちに来ようと思う。…それまで待っててくれる?」
「…遅い。そんなに待てない。」
「え…」
「その間にこっちで素敵な人に出会って恋しちゃうかもね~」
悲しいが確かに尚子みたいな人だったらたくさん寄ってくるだろう。
何も言い返せないでいると
「ふふ、冗談!私は変わらないよ。待ってるから。」
懐かしい言葉をくれた彼女を私は抱きしめた。
「こっちきたら、一緒に住もう。」
「!!…うん。嬉しい。」
信じられなくなった私を救ってくれた彼女を、必ず幸せにすると私は誓った。
-完-
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