19歳 4月 新入生

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グラウンドには大勢の1年生が私たちを待っていた。 おそらく30人くらいはいるだろうか? 「「こんにちはっ!!!」」 緊張気味の様子だが元気よく挨拶してきてくれた。 私も緊張していたので他の2年生に隠れながら挨拶を返す。 後ろからそっと1年生を見回すと、 !!鳳至さん…?! 驚きながら彼女を見ていると、彼女もこちらに気付き今朝と同じ笑顔でペコっと会釈してきた。 沙耶香が全部員を集めて部活の時間や大会のことなど説明し、その後全員で自己紹介をしていった。 人前で話すことが大の苦手の私はドキドキしながら順番を待っていた。 最初が肝心だから先輩らしく堂々としよう。 心に決めてキリッと顔を引き締める。 先に鳳至さんの番が回ってきた。 「保育学部1年の鳳至尚子です。マネージャーをさせていただきます。高校のときは男子野球部のマネージャーをしていました。よろしくお願いします。」 なるほど選手じゃなくてマネージャーだったのか。確かにしっかりしてそうだし、マネージャー似合うなあ。 マネージャーは先に野球部の監督とキャプテンの沙耶香と面接をして選ばれる。 おそらくマネージャー志望も相当多かったと思うが、その中から選ばれた鳳至さんはすごい。 男子野球部のマネージャーだったらすごいモテたんだろうなあ。高校のときの鳳至さんってどんな 「…葉、若葉!」 「へっ?」 「へっ?じゃないわあほ!にやにや気持ち悪い!早く自己紹介しろ!」 沙耶香に鋭く突っ込まれ全員爆笑。 私は野球部の中でいじられキャラにされているのだが、よりによって初対面の肝心な場面でしなくても…これで1年生に舐められること決定だ…。 私は落ち込みながらもなんとか自己紹介をした。自己紹介中も周りの2年生からヤジや突っ込みが絶えなかったのだが。
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