19歳 6月 大会

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「どうしたんですか?若葉さん」 「うえっ」 考えていた相手から突然話しかけられ思わず変な声が出た。 「え~それどういう反応ですか?ショックー」 「いや違う違う、ちょっとびっくりしただけ。」 「やっと練習復帰できるのに嬉しくないんですか?」 「嬉しいよ。すごく。嬉しいんだけど…」 「よかったですね。でも私は若葉さんと2人で練習できなくなるの寂しいです。」 後輩からの可愛い告白に不覚にも、キュンとしてしまった。 「……。」 「え、無視ですか。若葉さん冷たーい!後輩がこんなに悲しんでるのにー」 今の私たちの関係はこんな感じだ。 尚子がすごく懐いてくれ、積極的に大好きアピールをしてくる。 私はそっけない態度で返す。 本当はすごく嬉しいのだが、正直になれない。 出会ってまだ2ヶ月だが、私は心の奥底でこんなことを考えていた。 …今は可愛い後輩としてだが、いずれ尚子のことを恋愛対象として見てしまうんじゃないか… そう考えていたので、それ以上気持ちが進んでいかないように、自分の中のもう1人の自分が抑え込んでいた。 なので余計に気持ちを上手く表現することが出来ないのだ。
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