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その他はスナック菓子やコーラ、額に貼る熱を冷ますシートが入っていて、後は食後のデザートなのかコンビニのケーキらしきものなどが入っていた。
「あー、俺は見てるだけで良いっす! 同じテーブルで一緒に飯なんか食ったら、士朗さん嫌がるだろうし……」
えぇっ!? 清水は思わず、ポカンと口を開けて有村の顔を見た。
「な、何すか?」
「別に士朗、そんな事で怒ったりしないと思うよ……?」
「士朗さんから言われてんすよ。清水さんの嫌がる事したらぶっ殺すって! だから……」
「じゃ、じゃあ……下からお水と一緒にお皿、持って来てよ。半分こして食べよ? 僕一人の方が食べ辛いよ……」
「清水さん……」
部屋の扉の前で、立ったままこっちを見ている有村の眸に、薄らと涙が滲んでいる。
えぇ――――っ!? 何だ、コレ?
カレー分けてあげるって言っただけで、泣いちゃった!?
「ちょっ……透くんっ!? ど、どうしたの?」
「俺、おれ……こんなに優しくして貰った事、ねぇって言うか……家でも学校でも、邪魔者って言うか……」
本格的に泣き出してしまった有村に、清水はどう対処して良いか分からずに、取りあえずアタフタしながら机の上にあった箱ティッシュを差し出した。
「ガキの頃から家じゃ兄貴ばっか優遇されてて……。俺、バカだから、友達にもバカにされっぱなしで……親父の権力チラつかせないと、誰とも一緒にいらんなくって……」
有村はしゃくり上げながら、それでも士朗が仲良くしてくれた事が、すごく嬉しかったのだと鼻水を垂らした。
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