もしも最愛のあなたとの約束を守ったとしたら

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 手巻き寿司パーティーもよくやった。刺し身を買って、他にも納豆、シーチキン、卵焼き、キュウリにアボカドをテーブルに並べ、好きなものを巻いていくスタイルだ。夏帆は綺麗な円錐型に巻いていた。おれが巻くと具がはみ出まくった。  夏帆は蒸し器を持っていたので、小籠包も手作りした。夏帆が皮と具を作ってくれて二人で包む。小籠包の皮は思ったよりもよく伸びて、お店のようなひだができた。蒸しあがるとスープがたっぷりで、はふはふ言いながら食べた。  おれはいつもは夏帆に指示されながら小鉢用に少し作るくらいだったが、たまにはメインも担当した。瓦そばは夏帆の出身から遥か遠くの郷土料理で、さすがに瓦はないのでフライパンで作る。焦げ目がつくくらいに炒めた茶そばの上に、甘辛く焼いた牛肉、錦糸卵、刻みネギ、海苔を盛り付け、最後だけ手抜きしてポッカレモンを振りかける。 「今日はおれが作ったから夏帆が洗い物だよね?」 「片付けまでが料理ですよ」  下僕検定が一級から五段に上がった。
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