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高校を無事退職し、家ですることもなくテレビを見ている。
つい癖で6時に目が覚めてから、学校に行かなければ一日が長い。
高村くんと家に挨拶に行って父母を安心させることはできたけど…
学校を退職後のことは何も決まってない。
忙しい高村くんは一度来てくれたけど、一晩泊まると次の日は仕事で慌ただしく帰ってしまった。
結婚のこともまだ何一つ決まってないし、これからの私の身の振り方も決まってない。
ホントに結婚できるのか?
一緒に暮らして子供を二人で育てていけるのか
モヤモヤが心の隅にいつもあるけれど
忙しい彼に言い出すことができなかった。
「はーっ」
ため息を1つついて顔を横に向けてテーブルに伏せると
頬を何かが伝った。
えっ?
思わず拭うと手の甲が濡れていて驚いた。
悲しいと思っていた訳じゃない
高村くんとは心が通じている。彼が私を思ってくれているのは疑う余地はないのに…
私は悲しいのかな
手を眺めていると、突然メール音が響いた。
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