第1章

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「うん、母さんの言う通りだね。 もう一度高村くんと相談してみる。」 「そうね、それがいいね。 体はどう?ちゃんと食べてる?」 「うん、夕方とか気持ち悪いときもあるけど、少しずつ食べれるものを食べてるよ。」 「そう、学校を退職したんでしょ?結婚するまで家に帰ってこない?」 「うん、高村くんと相談してみる。」 「そうね、二人がどうしたいかよく話し合って決めるといいわ。 赤ちゃんのためには早く結婚するのがいいんだけどね。」 「うん、分かってる。また電話するね。」 電話を切ってる頃には浮上してた気持ちが急降下していた。 やっぱりまだ一緒に住むのは早いのかな。 結婚することを公にしてないし、私たちの気持ちだけでは前には進めない それは高校のときに分かったはずだった。 彼には支えてくれるスタッフもいるし、ファンだっている。 甘い夢を見ちゃだめだ。 二人の愛の結晶がお腹にある 高村くんは私を愛してくれている それだけで十分幸せなことなんだから、欲張っちゃだめなんだ。
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