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「ただいまー。あー。今日も疲れたあ」
私が帰ってきたその部屋は、古い畳の香りがした。そして、一人暮らしなはずなのに、野菜を炒めた良い匂いがして、中途半端にごはんの下ごしらえがしてあった。冷蔵庫に冷やご飯があったはずだから、そういうことね。
「はいはい。チャーハンつくればいいんでしょ。そういうことなんでしょ」
私はばさっとスーツを脱いでハンガーに掛け、部屋着のスウェットに着替えた。
私は冷やご飯と卵と良い感じに炒まった野菜たちをフライパンにぶっこんで、チャーハンを作る。ご丁寧に隣の鍋には煮えただし汁があったので、豆腐のお味噌汁にした。
変に高級な漆塗りの椀に盛り、お膳に入れてちゃぶ台に運び、テレビをつけていただきます。
たまにはコンビニ弁当で楽させてくれてもいいじゃないか。
まったくこの世話好きの部屋のせいで、気持ちが休まることもない。
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