第一章 I bet my life!

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フォートレス級が足元にグレネードを散布始めた。バズーカも足元に撃ちまくる。 それだけ、田中の接近を怖れている。 「ハエとりはああするしかない」 「うん、自分で爆発反応装甲を撃つしかない。自爆ダメージ覚悟で」 爆炎がたちのぼる。フォートレス級の周囲に破片が舞う。 破片の中に手裏剣みたいなデザインの投擲盾が舞った。 投擲盾を足場に隠れていた田中機が飛び出した。フォートレス級がヒートムチを振り回す。その指が斬られ、バズーカに麻痺手裏剣が刺さる。 「アンダーバレル」 「砲身をくぐった。来るね。僕らがやられた」  アンダーバレル。砲身の下にナイファーが潜り込む。砲撃戦のためにデザインされたフォートレス級タイプにできることはほとんどない。王手だ。 「中田がこれくらいでやられるわけないだろ! 何をした!」 田中が吠えた。投擲盾を空中で次々に蹴って移動する。稲妻のような高速移動でフォートレス級が解体されていく。 フォートレスのバルカンやカメラに手裏剣が次々に突き刺さる。 「アビリティ、アンダーバレット」 田中がアビリティを起動した。一発だけ次の弾丸をよけるアビリティだ。 遠く空中、背後からの狙撃をよける。弾を切って落とす田中。     
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