224人が本棚に入れています
本棚に追加
/425ページ
「だから、今度は俺と」
「翔太、琴音を混乱させないで」
「自由でしょう?」
「分かってるけど、それでもよ。翔太には悪いけど」
「……分かりました。今のところは我慢しておきますよ、琴音のために」
「ありがとう」
会話の意味が分からなくて、首を傾げていると、千絵さんが私の目の前に顔を寄せて睨んできたため、ビクリと身体が跳ねてしまった。
「とにかく、琴音の辞書から『同行』という言葉は削除しなさい。次に黒崎さんと出掛ける時は『デート』だと自覚するのよ」
「……はい」
「他の人と黒崎さん。自分の中でどう違うか、1度よく考えてみなさい」
そんな千絵さんの難しい言葉とともに、この日は解散となった。
最初のコメントを投稿しよう!