10話 一瞬の夏、一生の記憶

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「やっぱり西は稲実かな?高校通算93発の清村さんいるし」 「いや、俺は一大三高だと思うぜ。ピッチャーもいいし」 「私は、近年勢いのある東星大菅生かと」 昼休み唯斗、優飛、春菜が優飛が持ってきた野球雑誌の高校野球の記事を読んでいた。東東京のページをめくる 「あ、岩国さんだ!やっぱり凄いね岩国さん」 めくると春菜がすぐに岩国さんが投げる瞬間を撮った写真を指差した 「本当だよな。俺も一度でいいから雑誌とかに載ってみたいぜ」 優飛は羨ましそうにそう言った。東京教育大附属高校は、同じく優勝候補の帝章高校の堀北さんと共にデカデカと載っていた 「しかし、凄いよな俺たちこんな凄い高校でこんな凄い人と野球やってんだもんな」 「だな、今までテレビの中の出来事だったのにな」 優飛と唯斗は、改めてそう思った。優飛は、東北地方のページをめくる 『岩手 花咲東 去年の雪辱果たせるか!2年生4番高校通算46発 菊谷 雄平率いる超強力打線!!』 見出しと共にグレーと藤色のユニフォームを着たもの凄い体格をしたバッターが写っていた。読み終わると近畿のページをめくる 『龍王大平安 プロ注目 京都のイチロー後界 八織を擁して春夏連続出場なるか』 左バッターで見るからに走・攻・守の三拍子が揃ってそうな選手が写っている。この人も2年生だ
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