10話 一瞬の夏、一生の記憶

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倉庫の中に『トレーニング用チューブ』と書かれダンボール箱を発見し外に出た (!?) すると、唯斗はゾクっとした。トイレのほうから誰かの視線を感じるのだ (後ろから見られる感じがする…後ろってあのトイレだよな…) 唯斗は、気になり後ろを振り向いた (!!) 唯斗は、すぐに走り出した。トイレのドアの曇りガラスに黒い人の影がぼんやりと映っていたのだ (あ、あ、あ、あれってゆ、ゆ、ゆ、幽霊!?) 唯斗はパニックになりかけながらグラウンドまで帰ってきた 練習中もあの影が気になって仕方なかった 「おい、片桐。悪いが俺のカバンからもう一つのキャッチャーミットを持ってきてくれ」 キャッチャーの笠原さんに呼び止められ、そう頼まれた 「はい!」 唯斗は、クラブハウス下の3年生の部室に入った。3年生の部室は、相変わらず綺麗に整理整頓されている (えーっと、笠原、笠原…お、あった!) 『笠原』と書かれた野球部のバッグを開けた。中には、野球道具の他に筆記用具やファイル、プロテインも入っていた。グローブの袋を見つけ取り出す カランッ グローブの袋を取り出したとき、笠原さんのバッグから何かが床に落ちた。唯斗は、落ちた物を拾って見る (!? え…?これって…注射器!?) 透明なプラスチックケースの中に注射器が入っていた
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