番外編 私のスタートライン

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「うう~…。緊張するなー…」 お下げ髪の女子生徒が、『第1音楽室』と書かれた教室の前で戸惑っていました じゃーねー!また明日~ 一緒に部活の見学行こうぜー! 入学式後の放課後、1年生クラスのある階層からは、1年生の無邪気な声が響いてきます。明るく楽しそうな声が (でも私は今、全然明るい気分じゃないよ~…) 1年生の声を聞きながら、そのお下げ髪の女子生徒はブルーな気持ちになっていたのです (うんうん、片桐君も応援してくれてるじゃない!勇気出せ私!) 女子生徒は、音楽室のドアに手をかけました 「ねえ?」 誰かが女子生徒の肩を叩きました 「キャ!」 女子生徒は驚き、後ろを振り返るとロングヘアの女子生徒が立っていました 「あ、ごめんね。びっくりさせちゃったかな?」 お下げ髪の女子生徒が、首を横に振ります 「なら良かった。もしかして貴女も吹奏楽部の見学に来たの?」 「え?は、はい。吹奏楽やったことないんですが、興味があって」 お下げ髪の女子生徒は、恥ずかしそうに答えました
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