2章

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頑張って書き上げた企画提案書を持って、意気込んでデザイナー側と詳細をつめに成瀬先輩と企業訪問した。 場所も博多駅から少し離れた場所に男性個人のデザイナーな事務所があった。 コンクリートがむき出しのおしゃれな内装になっていた。テーブルも椅子も個性的で座り心地のよいもので、おもわずなごんだ。 商談が始まって、なごんでいた空気がすぐに空気が変化した。 こちらはできるかぎり、女性目線のデザインを希望しているが、デザイナー側は機能重視をしているため、なかなか折り合いがあわない。 澪も一生懸命デザインの打ち合わせをしてくれたが、販路を担当するのは営業の私と成瀬先輩。 できるだけ、特色をつけ、付加価値をつけて販売したい。 が、デザイナーは重視していたのが、使い勝手。 どちらの意見も織り交ぜたい。どちらの意見も取り入れたいが納期が決まっている以上、妥協しなければならないが両者一歩も譲らなかった。 2時間の商談でタイムアップ。今回のプレゼンは完全に失敗した。 折り合いは合なかったが初めてのコラボ企画だから、デザイナーと意見交換ができたのは今回の収穫だった。デザイナーとの折衝もあるので、次回までに改善案をもってくるようにいわれる。 一回目から失敗はよくあることだが、少し平行線をいったので納期に間に合うかが心配で落ち込む私。しかも、今回の提案書を作ったのは私だからだ。 成瀬先輩は付き添いで今回同行してもらっただけだったので、完全な私の見込み違いの提案書だったわけだ。 これにはかなりおちこんだ。 高階課長に報告して、会社を戻って提案書を練り直さなきゃと思っていた。
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