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こんなにゆっくりと時間をかけて、抱かれて達したのは初めてだ。
私のコンプレックスも、彼方さんが優しく抱いてくれたおかげで解消された。
彼方さんのぬくもりにつつまれながら、私は安心しきっていつの間にか眠っていた。
翌朝4時。私は目が覚めた。
起きたときに、行為後特有のけだるさが昨日の行為を思い出させる。
若干、体も違和感があるが、今までと比べ物にならないほど行為の痛みはなく、気分もすっきりしていた。
すると、
「おはよう」と片肘をついて寝転んでいた彼方さんが私にあいさつしてくれた。
「おはようございます、先におきていたんですか、彼方さん?」
「ひなの寝顔が見られると思うと、嬉しくてたまらくて眠れなかった」
と彼方さんは笑顔をみせてくれた。
「すくなくとも今日と日曜はみられる」
「今日、お、お泊り決定なんですか?」と私が焦って尋ねると、
「お泊りの荷物は朝食後で取りにいくからそのつもりで。週末はひなを独り占めしたいんだ」と、はにかみながら、彼方さんはいった。
ベットから起き上がって昨日散らばった服をとって、身に着けようとしたときに、
「なぁ、ひな」と彼方さんが声を発した。
「一言いっとく」と、彼方さんは真面目な顔をして私をみた。
「仕事の時は、悪いけどきっちり線引きする。そこは今まで通りの関係だ」
仕事に厳しい彼方さんらしいけじめを聞き、納得した。
仕事で返事をするときと同じように「はい、わかりました」と私は返事をした。
「でも、この家にきたらひなをとことん甘やかす。もっともっとひなを堪能したい」
と優しく甘い声で彼方さんはいった。嬉しくなって、私は笑顔で「はい!」と答えた。
「というわけで、もう一回」と彼方さんは不敵な笑みを見せた。
「えっ、は、はい!?」と私は慌てた聞き直した。
「俺とひなとは相性がいいみたいだし、まだまだ全然足りないんだよね」
と彼方さんはニヤりと笑った。
「ダメ、ひな?」とおねだりして彼方さんは、また服を脱がしにかかって、
私の唇に首に背中にキスを繰り返した。
「シャワーに入ってからなら……」と恥ずかしながら私がこたえると
「じゃ、俺もシャワー浴びたらね」といって2回戦をするはめになった。
「2回目はもっとやさしくするから」と宣言どおり、さらに甘く彼方さんは抱いてくれたので、私は満ち足りた気分になった。
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